marie426 | |
marie426のブログ | |
年代 | 30代前半 |
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性別 | 女性 |
TITLE. 自動車部品サプライヤーに求められる新たな成長戦略――第1回:監査対応基盤はグローバルビジネスの新たなライセンス |
DATE. 2015年02月25日 09:53:47 |
THEME. 未分類 |
SAPジャパンの山崎です。昨今の自動車業界が直面する度重なるリコール問題については、報道などを通じてご存じの方も多いかと思います。こうした問題は電子的に制御される自動車部品の高度化や仕様の多様化など、急速な技術の進化に起因するものが多く、自動車メーカー(完成車メーカー)のみならず、部品サプライヤーを含めた自動車業界全体の大きな経営課題となっています。ここ数年に発生した大量リコールの例では、製造プロセスや個別部材などの原因も指摘されており、今後は広範な製造者責任の全うがより強く求められるようになることは間違いなく、自動車メーカーから部品サプライヤーに対する監査要請も強まっています。
またビジネスのグローバル化に伴い、部品サプライヤーが業界における持続的な成長を維持するためには、特定の自動車メーカー以外との新たな取引を模索しなければならない状況も大きな課題といえます。しかしながら、一括りに自動車メーカーと言っても、やはりメーカーごとに内示/確定/納入指示サイクル・粒度、品番指定方法、設計変更情報のやりとり方法などの違いがあり、これまで系列取引を通じて培った高度なノウハウを最大限に活用しても、一朝一夕にはいかない多くの側面があります。いずれにせよ、部品サプライヤーは市場の最先端のニーズに応えつつ、安全・安心を担保する必要性に迫られるわけですが、それを担保する仕組みとしての監査対応(トレーサビリティ)と新規取引先の開拓という課題を同時に突き付けられているのです。
自動車業界の収益を圧迫するリコール対応とワランティ
現在、自動車業界におけるリコールの件数及び対象台数は年々増加する傾向にあります。リコールにいたらないまでも、個別の不具合に対してはワランティを支払う必要があり、その金額も高止まりしている状況です。なかにはワランティ支払額が年間で数千億円規模に及んでいる自動車メーカーもあるだけに、この負担を削減するだけでかなりの収益性の改善が見込まれます。自動車部品メーカーとしてはリコールによる業績悪化や経営危機に直面する可能性がある一方で、不具合撲滅に限りなく近づくことで事業収益改善だけでなく、ドライバーが安心して運転できる自動車づくりへ挑戦する自動車メーカーの信頼を高めることにつながります。
一方、こうした不具合は早期に発見できればできるほど、保証費用を削減することにつながります。以前のブログ※にも書きましたが、現在では故障診断情報やSNSを活用して不具合の早期発見が可能になっています。そして、その要請は部品サプライヤーにも及んでいます。
関連記事:自動車・組み立て製造業のイノベーション最前線―第2回:品質/ワランティ面でのコスト競争力を目指して
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