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漫画出版社の多くが東京に拠点を置くなか、札幌唯一の漫画出版社として孤軍奮闘しているのが「エアーダイブ」（札幌市中央区）だ。道内在住の実在する医師の活躍を描いたドキュメンタリー漫画『義男の空』は同社ヒット作の一つで、読んだことのある人も多いのでは。

 

　ここは、自社で漫画を描いて出版するユニークなスタイルを取っており、漫画家も社員という社員十数人の会社だ。今年、設立９年目だという。

 

　１０月、札幌の礎を築いた開拓判官の島義勇（よしたけ）を描いた漫画『島義勇伝』を出版した。

 

　同社のコーディネーター、三守小百合さん（３３）は「北海道を土台にした作品を大事にしたい。東京の出版社と同じものを作っても勝てない。北海道を生かしたもの、北海道らしいものを作品として出していく」と話す。

 

　今回の『島義勇伝』もそうした一環だ。「漫画なら若い世代の人に伝わりやすい。子供たちにも読んでもらいたい」という。